2014年12月09日

3Dプリンターの小技

3Dプリンターを使い始めてまだ2ヶ月程度ですが、その間に見つけた小技を紹介しておきます。

プリント開始時の待機位置の変更

プリント開始時にヘッドの温度が上がるまで待機しますが、初期設定ではこの位置が(0, 0, 5)になっています。直交型ならこの座標は造形エリアの端なので問題ないのですが、デルタ機ではど真ん中でこれから造形に使う場所になっています。ヒーターの予熱中に溶け出したフィラメントが垂れてきて造形エリアに落ちてしまうので、この場所を変えました。

Slic3rの[Printer Settings]→[Custom G-code]→[Start G-code]を次のように変更しました。

G28 ; home all axes 
G1 X-76 Y-44 Z5 F3000

(-76,-44,5)はXタワー前のベッド端の位置です。3Dプリンターをデスクの右側に置いているので、ゴミを拾いやすいように左手前に設定しました。

後で、自動でノズル掃除をする仕組みも付けようと思います。(固定したブラシ等に擦りつけるように移動させるだけ)

キャリブレーション用のボタンを作成

Repetier-Hostのプリンター操作パネルには、独自のG-Codeを設定できるボタンが5つあります。私は頻繁に分解している関係もあって、キャリブレーションは週に数回やっているので、キャリブレーションのためのヘッドの移動用G-Codeを登録しました。

設定場所は[Preview]-[Gコードエディタ]で、ツールバーのドロップダウンリストから「スクリプト1」〜「スクリプト5」を選ぶと編集できます。

1をXタワー前に移動、2をYタワー前に移動、3をZタワー前に移動、4はヘッドを高い位置に退避させるように設定しました。

4番の設定は、プリント中にモーターの脱調が起きた際に、デルタ機ではどのモーターが脱調したのか分かりにくく、原点復帰してしまうと変位がリセットされてしまうので、原点には戻さずに高い位置に退避させて造形物をどかしてから調査するためのものです。

タワー前の座標の計算とG-Codeの自動生成をExcelで作ったので、置いておきます。

delta.xlsx

穴を塞ぐとサポート無しでプリントしやすくなる

使ってみるまでは、3Dプリンタはオーバーハングを出力するときには、サポート材が必要だと思っていました。

実際には45度程度までのオーバーハングならばサポートがなくても綺麗に出力できます。また、水平に近い角度でも、直線方向の両端に土台となる部分があれば、数cmの距離ならブリッジで出力することができます。(YouTubeには9cmのブリッジを成功させる動画もある)

ブリッジ部分は重力に負けて少し歪んでしまうのであまり綺麗になりませんが、それでもサポート付きで出力するよりは綺麗になります。

自作パーツはできるだけサポートが必要な形状は避け、ブリッジも最小限で済ますように心がけていますが、どうしても底面部に六角ナットを入れたいときがあります。しかし、このナットのための穴は、ブリッジでは対応できない部分を含んでいます。

bridge1

サポート無しの設定で出力すると、ブリッジ不可の部分もなんとか出力を試みますが、支えてくれる部分がないのでペロ〜ンと垂れ下がってしまいます。次の層からはブリッジ可の部分を土台に橋を渡せますが、スライスソフトが下の層の積層は成功していることを前提にしてしまうので、うまくブリッジ不可の部分をまたぐ方向に埋めてくれないと、また失敗してしまいます。

最終的にはブリッジ可の部分が支えになって出力はできますが、底面部の2〜5層程度はかなり荒れた状態になります。

こういう場合は、貫通穴を薄膜で塞ぐとブリッジで対応できるようになります。

bridge2

薄膜部分は出力後にドリルで貫通させます。

ちなみに皿ネジの頭の角度は45度なので、私は底面部にナットを入れるよりも、できるだけ下から皿ネジを入れるようにしています。

連続プリント時は位置をずらす

ベッドへの定着を強くするために、スティックのりやヘアスプレー等を使うことが多いですが、一度プリントした場所には乾いたのりが残って表面が荒れてしまいます。2〜3回なら問題ありませんが、5回も出力するとかなり荒れてしまいます。また強力なのりの場合は1回でもボコボコになったりします。

状態が酷くなってきたら、マスキングテープを貼り直しますが、出力するものが小さい部品のときはRepetier-Hostのオブジェクト配置で中央からずらせば、手前や奥のまだ綺麗な部分を使うことができます。同じ部品を続けて出力する場合でも、位置をずらしたらスライスし直しになる点は注意が必要です。

ただし、デルタ機は中央と端では精度が変わってしまうので、あまり細かい部品だと影響があるかもしれません。

PLAの接着はアクリサンデーで

某掲示板情報ですが、PLA(ポリ乳酸)の接着にはアクリル用接着剤が使えます。

実際に試したところ、プラモ用の接着剤でプラモを接着したときのように、完全に一体になり強固に接着されました。

そのままだとサラサラ過ぎて場合によっては使いにくいので、適当な小瓶に分けてサポート材などのプリント時の廃材を溶かして粘度を上げるといいかもしれません。

ただし、塩化メチレン(ジクロロメタン)は発がん性があると疑われている薬品なので、取扱いには注意が必要です。もっとも、仕事で大量に使用している印刷業の従事者が、何年も吸い続けて発症というレベルなので、アクリサンデーの小瓶くらいでは気にするほどでもないと思います。

2014年12月09日 【3Dプリンター】 | コメント(0) |

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