2010年05月15日

F1のデータ分析 Gapチャート

レース中の順位変動をグラフにしたLapチャートというものがあります。

LAPチャート

Lapチャートは順位変動を確認するにはとても見やすいのですが、タイム差などの情報が全くないのでレース状況の詳細を知る目的では、あまり役に立ちません。

レースの詳細な情報を確認するには、このLapチャートにタイム差の情報まで含めた、Gapチャートという図が役に立ちます。(Gapチャートという名称は一般的ではなく、日本人にしか通じないかもしれません)

私が最初に見たGapチャートは、F1laptime.web2007年のグラフでした。Gapチャートの描き方は人それぞれで、F1laptime.webの2007年バージョンでは優勝ドライバーのラップタイムを基準に描かれています。また、優勝ドライバーがピットインしたときのタイムロスの補正も入っています。

このグラフはとても分かりやすくて好きだったのですが、優勝者が途中でスピンやコースアウトで極端にタイムを落としたり、序盤でトラブルで後方に沈んでから猛烈な追い上げで優勝した場合にグラフが乱れてしまいます。また、優勝ドライバーのタイム変動が分からないという欠点もあります。

私はこの2点が気になって、もっと良い方法はないかと考えていました。

最初に思いついたのが、優勝者ではなくラップリーダー(先頭を走っているドライバー)を基準にする方法です。しかしこれも、ラップリーダーがぶっちぎりの独走状態から突然タイムを落としたりリタイヤしたときに、おかしなことになってしまいます。また、ラップリーダーのタイム変動が分からないという欠点が残っています。

最終的に出した結論は、優勝ドライバーの平均ラップタイムを基準にする方法です。優勝ドライバーのトータル走行時間を周回数で割ったものを1周の平均ラップタイムとし、最初から最後までそのラップタイムで走り続ける架空の車からのタイム差をグラフにします。

この方法で前回のスペイングランプリのGapチャートを描くと次のようになります。

Gapチャート

優勝者の平均ラップタイムよりも遅い場合は右下がり、速い場合は右上がりになります。

こうやってGapチャートを作ってみると、「小林可夢偉はずっとペトロフの後ろを走っていた」とか「バリチェロは最後の方でタイヤが駄目になった」等のテレビには映らなかった情報まで分かります。また、いろんな場所で接近戦があったにもかかわらず順位変動がほとんどないことから、このコースはオーバーテイクしにくい(全くできない)ことが分かります。

このGapチャートは、FIAのメディアセンターでレース後に公開されるタイミング情報を元にしています。この情報は最新のレースのものしか公開されておらず、過去の情報にはアクセスできないようなので、次のレースまでに貰いにいかないと手に入りません。特に今回のようにインターバル無しで連続開催の場合は、配布期間がとても短いです。

同様の情報をグラフではなくアニメーションで表現するVisionF1というサイトもあります。しかし、アニメーションでは見るのに時間がかかるし、動き回る車を追いながら全体を把握するのは難しいです。状況分析という点では、全体を一望できてゆっくり見れるGapチャートの方がいいでしょう。

タグ:F1
2010年05月15日 【雑記】 | コメント(1) |

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この記事へのコメント

この方法は、昨日のモナコグランプリのようにセーフティカーが4回も入ってしまうと、平均ラップが遅くなりすぎてしまって、グラフが見難くなってしまいました。
こういう場合は、優勝者基準の方法の方が良さそうです。
Posted by 新坂 at 2010年05月17日

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