以前からゲーマーの間では、液晶モニタは映像信号の入力から実際に画面に出力されるまでに遅延があることは知られていましたが、今年になってから各テレビメーカーが遅延低減を謳ったゲームモードを売りにしてきたこともあり、やっとテレビメーカーも遅延があったことを公表しました。
テレビ放送のような非インタラクティブなコンテンツでは遅延は全く問題になりませんが、テレビゲームのようにプレイヤーの操作と画面が連動して動くインタラクティブなコンテンツでは、遅延が問題になってきます。(過去の映像を見ながら操作するのでその分反応が遅れる)
遅延は映像をより美しく見せるための高画質化のための画像処理が原因となっており、安物の低機能なモニタよりも高画質な高級機の方が遅延が多いという悲しい傾向にあります。
安物のモニタであっても、液晶モニタは液晶パネルの解像度がきっちり決まっているので、それと異なる解像度の信号が入力されたときは、スケーリングという一種の画像処理が必要になります。(ブラウン管は元々ピクセルの境界が曖昧で入力信号によってサイズが可変なので必要無い)
これらの画像処理をする際には、一度フレームバッファに1画面分の映像を溜め込む必要があります。1画面分キャプチャしてから、パネルに合わせてスケーリングし、それが終わってからやっとパネルに出力されます。(原理的には走査線1本ないしは2本分だけのラインバッファでも可能だが、そのような機種はたぶん無いと思う最近はそういう機種も出てきたみたい)
1画面分キャプチャするためには、映像信号が画面の左上から始まり1行ずつ出力されて右下まで走査し終わるまでの時間が必要です。ブラウン管ではこの時点で既に画面の表示が完了していますが、液晶モニタではここでやっとスタート地点に立った状態です。この走査の時間は、1フレーム分に匹敵するほどの時間がかかるので、この時点で既に液晶モニタは1フレーム分遅れています。
テレビメーカーが1フレームしか遅延しないと発表している遅延低減モードが、ユーザの実測では2フレーム遅延していたという話もありますが、この走査終了を0秒とメーカーは考えているために、そのような食い違いが起こるのではないでしょうか。
なお、私はテレビの専門化ではないので、この記事は全て憶測で書いています。
※追記(2007/10/17)
YouTubeに遅延が分かりやすい動画がありました。