この本は、98年のインターフェース誌で連載されていた記事をまとめたものです。
内容をおおまかに紹介すると、色間引き(減色)、解像度変換(拡大・縮小)、動画のフォーマット変換、JPEG2000の解説、電子透かしといったところです。分量では、減色・解像度変換・動画関係で半分、JPEG2000と電子透かしで半分程度です。
98年当時、和書でまともに減色を扱ったものはわずか数冊しかなく、インターフェース誌の連載は貴重な資料でした。(いまだに家に保管してあります)また解像度変換に関しても、複数の手法の紹介、それらの比較、またそのときに発生するひずみまで触れた解説はなかなかありません。
今では忘れ去られたJPEG2000の解説があるのも98年ならではでしょうかw
確かにJPEG2000は凄いのですが、OSやブラウザが標準で対応してくれないと使いにくいですし、そこまで無理に圧縮する必要が無いくらいHDDやメモリが増えてしまったのが敗因ですかね。
この本は、説明がかなり数学寄りで、初心者向けではないので注意してください。画像処理なんて見た目が全てで数学的な話はどうでもいいというのが本音ですが、逆にそういう話が好きな人にはおすすめです。
